#1: Top 40/CHR局の最近の傾向について

このブログの他の4つの書庫のページは、どちらかというとホームページ的な使い方をしていて、頻繁に更新をしています。都度、更新分を別ページで加えていくと使いにくいので、更新の主旨や新しい情報、最近の米国ラジオ業界の動向などは、この書庫(トピックス)でお知らせします。

#1: Top 40/CHR局の最近の傾向について


70年代から、大都市のFM局では、R&B系の曲が強く、小都市町ではAdult Contemporary系や
まさにPopという曲が強いという傾向がありました。
80年代半ばには、Top 40のラジオ局が、Mainstream (Contemporary Hit Radio)とRhythmic系に
わかれ、チャートも2種類できました。

最近では、大都市でのRhythmic傾向が加速し、Top40/CHRのFM局のうち、大都市では、大部分が、
Rhythmic 寄り(Rhythmic-lean)のCHR局になっています。
大都市のCHR局では、チャート上位の Colbie Cailatの Bubbly や Daughtryの一連のヒット曲を
はじめとするAC/Hot AC系の曲が殆どオンエアされない事態になっています。

これを決定づけたのが、1)Los Angeles におけるKIIS-FMとKPWR-FM (Power106)の競争、
2)ClearChannel社による大都市のFM局の大規模買収の2つの要素だと考えられます。

1980年代半ばから20年にわたり、Los Angelesでは、KIIS(CHR)とKPWR(Rhythmic/Hip Pop)の
2つのFM局が熾烈な聴取率No.1 争いを繰り広げていました。近年は、KPWRが優位に立っていた
のですが、2004年にKIISがRhythmic 寄りに選曲を変えた結果、1位を奪還しました。
◎ KIIS-FMの最新の週間オンエア回数:KIIS-FM Monitored Playlist

ClearChannel Communications 社は、大都市中心に有力FM局を片っ端から買収し大きくなり、
現在は、全米に1200のラジオ局を所有する全米最大のラジオ局所有会社です。KIISも、1998年に
ClearChannelに買収されました。New Yorkの WHTZ-FM Z100、Miamiの WHYI-FM Y100なども
次々とClearChannel 傘下になりました。

CHRの局は、リスナー数から、ひとつの都市に1つの局しか生き残れないといわれており、現在も
おおよそ1都市1局になっています。結果、大都市のCHR局の多くは、ClearChannnel の所有と
なっています。KIISの成功に気をよくしたClearChannel は、大都市の他の局でも、Rhythmic 寄りの
選曲を増やし、他の大都市の局もこの動きに同調したため、もしかすると第3のジャンルを作ることが
できるほどの勢いになっています。
XM Satellite Radio の XM Hitlist のチャンネル(以前は、KIIS-FMを同時放送していた)の
プレイリストは、Rhythmic 寄りのCHRをベースにしており、Mainstreamの XM 20 on 20
XM 20 on 20 Monitored Playlist)とは一線を画しています。

CHRチャートは、こういうRhythmic タイプの曲を殆どかけない多くの小都市の局とのバランスで
独立性を維持しているといえるかもしれません。
オンエアチャートは、大部分、聴取人口や聴取率に関係なく、オンエア回数単純合計のみによるので、
大都市の1回も小都市の1回も同じウエイトです。(Radio & Recordsでは、カントリーチャートのみ、
audience =トータル聴取人口ベースになっています。なお、Billboard誌のチャートは、元データは
Radio & Recordsと同じニールセンBDSのものですが、こちらはaudienceベースが基本になっています。)
Radio & Records のTop40/CHR チャートの順位もオンエア回数ベースですが、右端にaudienceベースの
順位が載っていますので、これを見れば、全米と大都市中心のオンエア回数の違いが理解いただける
かと思います。

この動きには、当然、反発もあり、そのあたりを追って紹介します。
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